日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年1月23日長い会議を短くするには?


★生産性向上は日本の急務


日本はこれから生産年齢人口がますます少なくなっていくことが予想されています。人が少なくなっても社会全体で今の生活水準を維持していくには一人当たりの生産性を上げねばなりません。そのための方策として、AIやロボットの導入など色々あると思いますが、会議時間を短くすることも効果的な方策だと思っています。



★会議効率化のニーズは高い


私は8年前から会議を効率的に進めるファシリテーションスキルに関するセミナーの講師を務めています。セミナーの参加者に話を聞くと、極めて多くの会社が非効率な会議を何とかしたい、もっと効率的な時間の使い方をしたいと思っているようです。しかし、無駄だと思っている会議をどうすれば効率化できるかがわからない、という人が多いのではないでしょうか。今回は私がファシリテーションセミナーでお伝えしていることの中から、会議を効率化するポイントを3つご紹介します。




★会議の目的を明確にする


1つ目は『会議の目的を明確にする』ことです。
『会議の目的をハッキリさせる』とは、『この会議が終わった時、どういう状態になっていたいか』という表現に置き換えてもよいでしょう。ファシリテーションセミナーの参加者に聞いてみると、会議の目的をハッキリさせずに開催していることがとても多いです。特に定例的に開催されている会議はこの目的意識が希薄になりがちで、「来週の定例会議、議題を何にしようか」という会話が交わされることもよくあります。会議を開くこと自体が目的になってしまっているのです。こういう会議は本来の目的を今一度見直して明確にすべきです。
会議の目的の例としては、『何かを決める』『各人の報告を聞いて現状に対する認識を共有する』『今後の方針を発表して全員がその方針を理解する』『新しい企画についてアイデアを出す』等が考えられます。ぜひ会議の目的を見直してみてください。



★議題を具体的に設定する


2つ目は『議題を具体的に設定する』ということです。
『働き方改革への取組について意見を出してください』『新たな新規開拓の方法について意見を出してください』
こうした議題で会議が開催されることがよくあります。しかし、これらの議題は抽象的すぎてどういう意見を言えばいいのか、戸惑う人も多いのではないでしょうか。また、意見が出たとしても様々な領域、色々な観点で意見が出されるので収拾がつかなくなります。結果としてせっかく出た意見をうまくとりまとめられず、先に進めない会議になってしまうのです。
『在宅勤務についてあなたが今感じている問題点とその解決案を述べてください』『今後我が社は30代の女性を顧客として開拓していく方針です。そのためのプロモーションとして考えられるメディアの使い方について意見を出してください』など、どういう意見を出して欲しいのか具体的に設定することで参加者は意見が言いやすくなります。また、論点が予め絞られていますので、出てきた意見をまとめることも容易になります。ぜひ会議の目的を明確にした後、何をしたい会議なのか、議題を具体的に設定してみてください。




★終了時間を守る


そして3つ目は『終了時間を守る』ということです。
これは会議を効率的かつ効果的なものにするために非常に重要なことです。世の中には、終了時間を決めずに会議をしたり、決めていてもダラダラと延長してなかなか時間通りに終わらない、という会社がとても多いように感じています。私は自分がコントロールする会議やセミナーはどんなことがあっても時間通りに終わらせます。但し、単に「時間が来たからこれで終わりましょう」と途中でぶった切るのではありません。残りの時間を見ながらこの会議の落とし所を常に考えながら進行しています。例えば、当初想定していた結論まで出なかったとしても、途中で「後20分ですので、今日はここまで決めて終わりにしましょう」と会議のゴールを変更して時間通りに終わらせます。この意識を持つと持たないとでは会議の効率が驚くほど違ってきますので、ぜひお試しください。



★ファシリテーションセミナーに参加しませんか?


今回は会議を効率的にするためのポイントを3つだけご紹介しました。私が講師を務めるファシリテーションセミナーでは、そもそも会議は何のために開くのか、ということから、具体的な会議のあり方、進め方まで具体的にお伝えし、実際に使えるよう演習を繰り返し行っています。おかげさまで大変好評をいただいており、社員を定期的に派遣いただいている会社も多数あります。
オンラインですので全国どこからでも参加いただけますので、ぜひご受講ください!

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